都市計画の1つである歩道の整備では,どのような人がどのように歩道を利用しているのかを調査する必要があります. 既存の手法では,車道上に設置された可視光カメラの映像をもとに歩行者数を推定しますが,雨天時や夜間のような照度の低い状況では精度が低下することが考えられます. このような照度の低い環境では,赤外線カメラを利用することにより歩行者を検出することが既存研究で明らかにされています.
より高精度な歩行者数推定を行うために,バス停上部に可視光カメラ・遠赤外線カメラを設置し,1年分の撮影データを保有しています. 遠赤外線カメラは,物体の温度情報を撮影するため,気温によっては歩行者を正しく検出することができません. そこで,本研究では,撮影された動画と気温・気象条件等のメタデータを用いて,歩行者数推定が失敗する条件を分析します. また,可視光映像・遠赤外線映像を組み合わせることで,気温や照度によらず1日中歩行者数を推定することを目指します.
研究実績
- Takumi Fukuda, Ismail Arai, Arata Endo, Masatoshi Kakiuchi, Kazutoshi Fujikawa, “Benchmark of Deep Learning Visual and Far-Infrared Videos Toward Weather-tolerant Pedestrian Traffic Monitoring,” IEEE International Conference on Smart Mobility (SM) (SM'2023), Mar. 2023.